
大斎原は「熊野本宮大社のふるさと」
田辺市本宮町を流れる熊野川のほとりに、田んぼ越しにそびえる大きな鳥居が見えてきます。ここが「大斎原(おおゆのはら)」の入口です。熊野本宮大社の旧社地にあたる場所で、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産にも含まれています。
大斎原は、熊野川・音無川・岩田川の合流点にできた中洲のような地形です。かつてはここに社殿が建ち並び、多くの参詣者が訪れていました。熊野本宮大社を参拝するなら、現在の社殿とあわせて足を運びたい場所です。
明治の大水害と、社殿が移った歴史
明治22年(1889年)の大水害で、旧社地の社殿の多くが流されました。のちに、残った社殿が現在の高台へ移され、今の熊野本宮大社の姿になっています。
大斎原は、いまも社殿のない広々とした森の空間です。何もないからこそ、かつての大きさや、川とともにあった熊野の信仰を想像しやすくなります。
大鳥居の見どころ
入口に立つ大鳥居は、日本最大級の鳥居として知られています。近くで見上げると、その大きさに圧倒されます。
見る角度を変えてみる
- 遠景:田んぼの向こうに見える姿は、本宮らしい風景です。季節や天候で表情が変わります。
- 足元:鳥居の下に立つと、柱の太さがよくわかります。
- 振り返る:鳥居をくぐって境内から振り返ると、山並みと空が額縁のように収まります。
本宮大社と合わせて歩く順番
おすすめは「本宮大社 → 大斎原」
先に現在の熊野本宮大社へ参拝し、そのあと大斎原へ向かう流れがおすすめです。社殿の位置が変わった経緯を知ってから歩くと、旧社地の見え方が変わります。大社から大斎原までは、ゆっくり歩いて十数分ほどが目安です。
境内で見ておきたいもの
大斎原の境内には、石造りの小さな祠が並んでいます。かつて本宮に祀られていた神々を象徴するもので、手を合わせる人の姿も多く見られます。参拝は静かな気持ちで臨みたいところです。
歩くときの心得と時間帯
- 朝や夕方は人が少なく、光もやわらかく、落ち着いて過ごせます。
- 鳥居の周辺は足元がぬかるむことがあります。歩きやすい靴で行きましょう。
- 神域です。大声で騒がず、写真撮影のときも周囲への配慮を忘れずに。
- 夏は日差しをさえぎるものが少ないため、帽子や飲み物があると安心です。
熊野古道とつなぐ楽しみ方
本宮町は熊野古道・中辺路の終着点でもあります。古道を歩いてきた人は、本宮大社で参拝したあと、大斎原へ足を延ばすことで旅の締めくくりになります。車や公共交通で訪れる場合も、半日あれば無理なく回れます。
まとめ
田辺市本宮町の大斎原は、大鳥居と広い森が語る、熊野本宮大社のもうひとつの顔です。世界遺産の聖地としての歴史に思いを寄せながら、ゆっくり歩いてみてください。派手さはなくても、静かな感動が心に残る場所です。
※開門時間や参拝のルールなどは変わることがあります。訪問前に公式情報で確認してください。
画像: 大斎原((公社)和歌山県観光連盟 より引用)
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