湯の峰温泉 つぼ湯(熊野本宮温泉郷)

田辺市龍神村で「炭の仕事」にふれる旅

熊野古道や温泉が注目されがちな和歌山ですが、山あいの田辺市龍神村には、もうひとつの顔があります。紀州備長炭を生み出してきた、炭焼きの里としての顔です。

日高川の清流沿いに集落が点在する龍神村では、山の木を使い、窯を焚き、炭を取り出す暮らしが受け継がれてきました。この記事では、炭焼き体験を軸に、[龍神温泉](/articles/ryujin-onsen-day-trip-guide)でほぐれるまでの一日を、一般的な魅力を中心にご紹介します。

紀州備長炭とは?まず知っておきたい基本

紀州備長炭は、主にウバメガシなどの堅い木を原料とする白炭です。火持ちがよく、叩くと金属のような澄んだ音がすることで知られ、料理の炭火焼きの世界で親しまれています。和歌山では田辺市周辺からみなべ町にかけて、昔から炭づくりが根づいてきました。

炭は「木を焼いて終わり」ではなく、窯の温度や空気の入れ方を見極め、仕上げに窯の外へ出して火を消すなど、熟練の手仕事が重なって生まれます。この工程を知ると、いつもの炭火の見え方が少し変わってきます。

炭焼き体験を探すときのポイント

「見学」か「体験」かを事前に確認

炭づくりは数日にわたる作業のため、観光で関われる範囲は施設や時期によってさまざまです。窯場の見学、炭の火おこしや炭を使った体験、工芸的なものづくりなど、内容は一様ではありません。開催の有無や受付方法は、出発前に龍神村の観光案内や各施設へ確認しておくと安心です。

服装は汚れてもよいものを

炭や灰は服につくと落ちにくいことがあります。長袖長ズボン、歩きやすい靴、替えのタオルや着替えがあると心強いでしょう。山間部は平地より涼しいことも多く、体温調節しやすい重ね着がおすすめです。

火を扱う場面は指示に従って

体験では火や高温の炭を扱う場合があります。スタッフの案内を守り、無理のない範囲で参加しましょう。小さなお子さん連れの場合は、年齢条件の確認も忘れずに。

体験のあとは龍神温泉でゆっくり

龍神温泉は、とろりとした湯ざわりから「美人の湯」として親しまれてきた山あいの温泉です。炭の香りを感じた一日の終わりに、湯に浸かって肩の力を抜く流れは、龍神村ならではの贅沢だと思います。

温泉街は大きな観光地ほど慌ただしくないので、湯上がりに川の音を聞きながら過ごす時間そのものが魅力です。日帰りでの立ち寄りでも、宿泊でも、体験の予定を午前〜昼に入れておくと、午後にゆとりが生まれます。

一日の組み立て例

龍神村への道はカーブが続く区間があります。車で向かう場合は、日没の早い季節ほど早めの行動を心がけてください。

まとめ

紀州備長炭の炭焼きにふれると、熊野の山が育てた資源と、人の手仕事の積み重ねが見えてきます。そして温泉でゆっくり整えば、旅の満足感もぐっと深まります。

熊野古道だけではない、もうひとつの山の物語として、田辺市龍神村の炭焼き体験と龍神温泉をぜひ旅の候補に加えてみてください。


画像: 湯の峰温泉 つぼ湯(熊野本宮温泉郷)((公社)和歌山県観光連盟 より引用)