
結論は「全員に必須ではないけれど、歩く日によっては頼れる」
「熊野古道にトレッキングシューズは必要?」と聞かれたら、地元目線ではこう答えます。全員に必須ではありません。でも、歩く日の条件によっては、あると安心の度合いがぐんと上がります。
熊野古道は、舗装路に近い場所もあれば、土の山道、苔むした石畳、長い下りもある道です。同じ「古道歩き」でも条件が違うので、靴の答えも変わります。
3つの質問で決める
質問1:その日、どれくらい山の中を歩く?
短い石畳を往復して寺社に向かう程度なら、底がしっかりした履き慣れた靴で足りることが多いです。一方、王子をいくつも越える半日〜一日の行程や、峠をまたぐ日は、足への負担が積み重なります。歩く時間が長いほど、トレッキングシューズの出番と考えてください。
質問2:路面は「土と石」か「整った道」か
古道には、土がむき出しの区間、濡れた落ち葉、角のある石、段差の大きい石段が出てきます。そうした道では、ソールの硬さとグリップ、つま先の保護が効きます。路面が整った短い区間なら、ここまでの装備は求められません。
質問3:前日と当日の天気はどう?
意外に大きいのが天気です。晴れていても、前日の雨で石畳や苔が湿っていることは珍しくありません。雨の翌日や梅雨どきは「履く側」に倒すのが、足元で後悔しない近道です。
トレッキングシューズを選ぶなら見たい3点
詳しい選び方は別記事に譲り、ここでは「必要か」の判断に絡む点だけ挙げます。
- ソールの硬さ:石の凹凸が足裏に響きにくいか
- 足首まわりのホールド感:下りで足が前に滑らないか
- つま先の余裕:下りで爪が当たらないか
試し履きは、必ず靴下を厚手の山用に替えてから行いましょう。
買わない選択をするなら
トレッキングシューズを持っていない人も、諦める必要はありません。
- 履き慣れたソールの厚いウォーキングシューズ:新品より、足になじんだ一足が強い
- トレイルランニングシューズ:軽さ重視の人向け。ただし荷物が重いと不安定になりやすい
- 避けたいもの:ソールが薄いスニーカー、サンダル、ヒールのある靴、買ったばかりの未使用靴
新品は、当日に靴擦れの原因になりがちです。「新しい靴」より「慣れた靴」が優先です。
靴の性能を底上げする小さな工夫
靴の良し悪しだけでなく、足元の整え方でも歩きやすさは変わります。
- 靴紐は出発前に結び直し、下りの前にもう一度締める
- 靴下は綿より、汗を逃がす素材を選ぶ
- 予備の靴下を一足ザックに入れておく
まとめ
熊野古道のトレッキングシューズは、「距離が長い」「道が土や石」「雨のあと」のどれかに当てはまるなら必要寄り。当てはまらない日は、慣れた靴で十分に楽しめます。
自分の歩く日をこの3つに当てはめて、足元を決めてみてください。足が楽な日は、杉木立の静けさも、石畳の苔の色も、ずっとよく目に入ってきます。
画像: 熊野古道((公社)和歌山県観光連盟 より引用)
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