和歌山フォトライブラリー

那智大社の参拝方法で最初に知りたいこと

「那智大社」と呼ばれることが多いこの神社の正式名称は熊野那智大社です。那智山の中腹にあり、すぐ隣には西国三十三所の第一番札所として知られる青岸渡寺が建っています。

神社と寺が隣り合う姿は、熊野に神仏習合の歴史が息づいている証しです。そのため那智山では、拝み方を途中で切り替える場面があります。ここだけ押さえておけば、作法に自信がない人でも落ち着いて参拝できます。

熊野那智大社の参拝の流れ

1. 鳥居をくぐる前に軽く一礼

大門坂から石段を上がってきた人も、バスや車で来た人も、境内に入る前に一礼します。参道の端を歩くと、神様の通り道を空けることになります。急ぐ必要はありません。長い石段を上がったあとは、息を整えながら進みましょう。

2. 手水舎で心身を清める

手水舎では、次の順番で清めます。

1. 柄杓を右手で持ち、左手を洗う
2. 柄杓を左手に持ち替えて、右手を洗う
3. 左手に水を受けて口をすすぐ
4. もう一度左手を洗う
5. 柄杓を立てて、残った水で柄を清める

柄杓に直接口をつけないことだけ気をつければ十分です。

3. 本殿でお参りする

神社の基本は二拝二拍手一拝です。

1. 賽銭を静かに納める
2. 深くお辞儀を2回
3. 胸の高さで手を2回打つ
4. 願いごとや感謝を心の中で伝える
5. 最後に深く1回お辞儀

熊野那智大社には、複数の神様をお祀りする社殿が並んでいます。まず中心となる社殿で参拝し、ほかの社殿には時間に合わせて順に手を合わせる、という考え方で問題ありません。すべてを完璧に回ろうとせず、ひとつずつ丁寧に向き合うほうが、心に残る参拝になります。

青岸渡寺では「合掌」に切り替える

大社を参拝したら、隣の青岸渡寺へ向かいます。お寺では拍手を打たず、静かに合掌して一礼します。神社で拍手が習慣になっていると、うっかり打ってしまいがちです。ここが「切り替え」のポイントです。

境内からは朱色の三重塔と那智の滝を一緒に眺められる場所があります。参拝後に立ち止まって景色を見るのも、那智山ならではの楽しみ方です。

参拝のあとに: 滝と御朱印の考え方

那智の滝は、飛瀧神社の御神体として古くから信仰されてきました。大社の参拝を終えたあとに滝へ向かうと、「山の上の社殿から、水そのものを拝む場所へ」という流れで巡れます。

御朱印は、神社と寺で別々にいただくのが一般的です。受付の場所や対応時間は変わることがあるため、当日の案内表示を確認してください。

迷ったときの心がまえ

那智山では、神社と寺で拝み方を切り替え、境内の静けさを感じながら歩くことが、いちばんの参拝方法です。ゆっくり深呼吸しながら、熊野の信仰の空気を味わってみてください。


画像: 和歌山フォトライブラリー(和歌山フォトライブラリー より引用)