熊野本宮大社 八咫烏神事

授かった瞬間より、そのあとの時間が長い

熊野本宮大社の八咫烏のお守りは、参拝の記念として選ぶ人が多い授与品です。ただ、お守りと過ごす時間は、旅の数時間より、持ち帰ってからの日々のほうがずっと長くなります。

八咫烏は、神武天皇を大和へ導いたと伝わる「道案内の鳥」。そう思うと、このお守りは願いを叶えてもらうものというより、迷いやすい場面で、そっと方向を思い出させてくれるものとして付き合うのが似合います。

授与品の種類や授与の時間は、時期や授与所で変わることがあります。当日、現地で確かめてください。この記事では、授かったあとの考え方だけをお話しします。

身につける場所は「進む場面」で選ぶ

導きの鳥にちなむお守りなので、置き場所も「進む場面」から考えると決めやすくなります。

通勤・通学のかばんに

毎日の道を行き来するかばんの内側や持ち手に付けると、ふと目に入るたびに旅の空気を思い出せます。外側に付ける場合は、擦れや雨で傷みやすいことを頭に置いておきましょう。

財布や手帳に

転職、引っ越し、受験など、人生の分かれ道に立つ時期なら、手帳に挟んでおくのも一案です。開くたびに「今、どちらへ向かっているか」を確かめる合図になります。

車や旅の荷物に

運転や旅行のお守りとして持つ人もいます。ただし、視界をふさぐ場所や運転の邪魔になる場所には付けないこと。安全が第一です。

誰かに贈るときは「渡し方」を添える

家族や友人への贈りものにするなら、「これを持っていれば大丈夫」と言い切るより、熊野[本宮大社](/articles/hongu-model-course-oyunohara-onsen-story)で、道案内の鳥にちなんだお守りを見つけたと、選んだ理由を一言添えるのがおすすめです。受け取った側も、肩の力を抜いて身につけられます。

自分用と贈り用を分けて授かるなら、旅の途中の荷物で潰れないよう、封筒や小さな袋を用意しておくと安心です。

役目を終えたら、返納の段取りを

お守りは「一年を目安に」と言われることもありますが、これはあくまで一般的な目安で、決まりではありません。傷んだり、気持ちに区切りがついたりしたときが、返す頃合いです。

返納の方法や受け付けの有無は神社ごとに異なります。熊野まで再訪できない場合は、お近くの神社の古札納所で受け付けているか、事前に確かめましょう。同じ場所で授かったものを同じ場所へ返せるなら、それがいちばんの形です。

旅の続きとして持ち歩く

熊野古道を歩いてたどり着いた人も、バスで本宮へ訪れた人も、お守りは「また来る」という約束の印になります。

手に取るたびに、あの参道の砂利の音や、杉木立の静けさを思い出す。そんな小さな引き出しとして、八咫烏のお守りを暮らしの中に置いてみてはいかがでしょうか。


画像: 熊野本宮大社 八咫烏神事((公社)和歌山県観光連盟 より引用)